いよいよ明日四畳半タイムマシーンブルース発売。記念京都の腐れ仏教大生が行く聖地巡礼

 

 

 

いよいよ明日、森見登美彦氏の新作である。『四畳半タイムマシーンブルース』が発売となります。僕が初めて森見登美彦氏の本を読んだのは四畳半神話大系だったので非常に楽しみです。f:id:yuuki583:20200728194053j:image

この本を読んでから、『夜は短し歩けよ乙女』を読んだのですが世界観が繋がっているということを知って感動しました。僕は滋賀の生まれなので京都はすごく身近な場所だったのですが、その京都を元に森見ワールドが出来上がる。なんだろう。京都なのに異世界みたいな。岩手とイーハトーブみたいな感じかな。元々京都は好きな場所だったのですが彼の作品のおかげである種の神聖さが宿る場所となりました。(まあ、そうでなくても幻想的な場所なんだけど

 

そして、なんと言ってもその言葉の痛快さわかり易さ。四畳半神話大系の書き出しは平成の文学史に残るほどの名文だと思います。なんか、夏目漱石の坊ちゃんの書き出しに通ずるものがある気がします。

 

大学三回生の春までの二年間、実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう。異性との健全な交際、学問への精進、肉体の鍛錬など、社会的有為の人材となるための布石の数々をことごとくはずし、異性からの孤立、学問の放棄、肉体の衰弱化などの打たんでも良い布石を狙い澄まして打ちまくってきたのは、なにゆえであるか。(森見登美彦四畳半神話大系』角川文庫 P.5)

 

言葉選びとか文体とか森見氏のセンスが詰まった書き出しですよね。けれども、所々深い教養が現れる。それが森見氏の作品を人気たらしめている原因の一つでしょう。

 

そんな森見氏の新作発売を記念して、夕方頃急に思い立ち四畳半神話大系聖地巡礼をするべく出町柳に行ってきました。f:id:yuuki583:20200728201252j:image

 

まずは鴨川デルタ。高野川と賀茂川の合流地点にある三角州であり、カップルやら大学の新歓などが集まる場所です。(この日もカップル居た。花火ぶっぱなしたくなる気持ちが分かった。)作中では小津と私が映画サークル「みそぎ」を花火で襲撃する現場として登場します。

 

北東からやってきた高野川と賀茂川に挟まれた逆三角形の領域を、学生は「鴨川デルタ」と呼ぶ。そしてその地点は、春から初夏にかけての新入生歓迎コンパ会場として、広く利用されている。(P.28)

 

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奥に見ゆるは加茂大橋です。この橋から小津が何度も飛び降りることになります。また自虐的代理戦争の決戦の場所でもあります。

 

橋の太い欄干に点々と備えつけられた橙色の明かりがぼんやりと夕闇に輝いているのが神秘的であった。今宵はやけ賀茂大橋が大きく感じられるり(P.181)

 

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そして、糺の森。ここでは毎年夏に納涼古本祭りが開催されます。その古本市で私と明石さんが会います。李白翁の3段電車が止まっていたり、毛玉たちの住処だったり、糺の森は森見作品ではお馴染みの場所ですね。僕も毎年参加しているのですが、今年はコロナの影響で中止だそうです。無念。

 

どこに、目をやっても、古ぼけた書籍がみっちりと詰まった木箱が並んでいて、いささか目が廻る。毛氈を敷いた床机が並んでいて、私のように古本市酔いを発症したらしい人々が行き場を失ってうなだれていた。(P.67)

 

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最後に百万遍交差点です。なんでも疫病が蔓延した時代にお坊さんが100万回念仏を奉納したことから百万遍知恩寺の号が下賜されたそうです。コロナ禍にピッタリなところですね。百万遍の飲み屋で樋口師匠に私が奢ってもらい貰い乳談議に花を咲かせた場所です。あと、フェラーリのマークの入った旗を抱えて走り抜けた場所でもあります。

 

以上、四畳半神話大系聖地巡礼をしてきました。もっと見るべき所はあるのですが、何分出かけた時間が遅かったので数箇所に留まりました。新作を読んだら今度は新作の聖地巡礼もしたいと思います。